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14012 お知恵拝借
雨宮 2014/03/03 09:36
結婚式で読めるような詩とか短文、あるいは文章の1節を捜しているのですが、壁に突き当たっています。

実は5月上旬にイギリスの甥の結婚式で、何か朗読してほしいと頼まれているのです。新郎新婦の希望は、日本のおめでたい(愛情、結婚、友情とかに関するもの)伝統的なものを、ということなのですが、なかなかりませんねぇ。

希望に応えられるものとして「高砂や この浦舟に帆をあげて…」がありますが、そしてこの高砂のお能の背景は彼らはとても気に入ったいるのですが、この「高砂や…」と英訳しても、背景を知らなければまったくピンとこないでしょう。結婚式で日本語を話すのは私だけでしょうし、だれも「高砂や」の意味も意義も知らないでしょう。それで、ボツ。

万葉集の中の愛を詠んだものを捜してみたのですが、いいな、と思うものがあっても、短すぎる。なにかいいものがないでしょうか。助けてください。
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14017 Re: 井筒
雨宮 2014/03/06 18:23
とーこさん
またまたいいことを教えていただきました。大感謝!です。
ほんとうにありがとうございます。

さっそく「井筒」の謡を調べてみました。その中に愛情の表明にピッタリの部分がありますね。簡単に英訳してみて、結婚式に使えるかどうか考えてみます。(ただ、うまく翻訳できるかどうか、それが心配ですけど…)

ところで、愛という感情は東西を問わず、昔からありましたよね。ただ概念としての「愛」、さらに愛が結婚の基本条件となるというのは、西洋でも比較的新しい近代のものだというのが定説になっています。

英語の詩をいろいろ調べてみましたが、愛を詠む詩はいっぱいあっても、結婚そのものをうたう詩にはまだみつかりません。おもしろいことには、日本で愛を滔々と詠んだのは古代で、それ以降は消えてしまったような感じですね。
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14018 Re: 井筒
とーこ 2014/03/08 10:10
雨宮さん

少しはお役に立てたようで、嬉しいです。

古い日本語では「いとし」とか「かなし」とかが、愛を表現する言葉なのかなと思います。
「愛する」より「いとしい」の方がずっといいですね。

万葉集はそんな感情を自由にストレートに詠っていて、現代の若者にも人気があるのだと思います。

この機会にいろいろ調べて、面白い発見をなさったら教えてくださいね。
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14021 決まりました。
雨宮 2014/03/29 16:34
大伴家持の長歌で
  妹も我も心は同じ たぐへれどいやなつかしく 相見れば常初花に…
に始まる歌です。(3978-82)

「高砂や」も「井筒」も説明なしでは結婚とどういう関係があるのかわからないし、やはり昔のものがいいというご本人たちの強い要望でしたので、一生懸命捜した結果、上の長歌がみつかった次第です。ご本人たちもとても気に入って喜んでいます。

英訳の説明には、"composed in a paroxysm of love for his wife, which seized him on the evening of the 20th of the 3rd month (in 747)" とあり、妻への愛情を込めて詠ったものという解釈です。つまり、「妹」を「妻」としたわけですね。たしかに妻かもしれませんが、妻でなくても愛人かもしれませんよね。この点はしっかり証明されているのでしょうか。と、ふと疑問に思ってしまうのは、この大伴家持という男性、いろいろな女性に向かって歌を詠んでいますよね。そもそも、古代日本では、結婚というものが制度としてしっかり成立していたかも疑問です。

という疑問や理屈は、ご本人たちにも結婚式に出席されるみなさんにも伏せておくことにします。制度が曖昧でも、このときの大伴家持の愛の対象が妻ではないかもしれなくても、愛情に満ち満ちたこの長歌は、やはり結婚式にふさわしいでしょうから。3番目の月の20番目の日に詠んだということも、ご本人たちには意味が深いのです。というのは、新郎のお誕生日が3月20日だからです。

ということで、この長歌に決まりました。しかも、英訳はプリントして、結婚式のプログラムに載せるので、私は原語で(つまり古代日本語そのままで)この歌を朗読ことになりました。間違えてもだれにもわからないという特典はありますが、まちがえないよう、五七調の美しいリズムがしっかり伝わるよう、ちゃんと練習しておきます。

とーこさん、いろいろ考えてくださってありがとうございました。
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14022 なぜ
中山 2014/03/30 21:08
英国の甥子さんはなぜ日本の詩の朗読を希望されたのでしょう。そちらのほうにも興味があります。
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14023 よかった
とーこ 2014/03/31 11:25
いい長歌が見つかって、本当によかったですね。
熱心に探された努力の賜物ですね。
私も早速全文を読んでみようと思います。

英国でも日本でも、詩歌はもともと詠うもの。
ギリシャでもそうですね。

きっと美しいリズムがみなさんに伝わるとおもいます。

どんな英訳なのかも知りたいです。

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14024 「なぜ」にお答えしますと
雨宮 2014/04/01 12:49
日本の古典的な詩をよんでほしいという希望は、甥ではなくて、甥の連れ合いとなる人から出たものと思います。彼女は生粋のイギリス人ではありますが、香港育ち。日本にも何度か行ったことがあり、東アジアが彼女の体内には染み付いているようです。それまでの甥は、日本のものと言ったら、スシ、サシミが大好き、という程度でしたが、彼女とであって以来、食べる日本食の幅も広がり、日本文化にも興味を持ち始めています。

結婚式(披露宴ではなく、式の一部として)で詩をよむことは、珍しいことではありません。私たちはこの甥とは特に親しい仲にあり、トーマスか私のどちらかに何かよんでもらいたいという希望が最初に来ました。トーマスは朗読が大の苦手。子どもときからそうだったそうで、いまさら直しようがありません。それで私が、ということになったのですが、それなら是非日本のものを、となった次第です。私が中国人だったら、なにか中国のものを、ということになったでしょう。(ちなみに親類の中で東アジア人は私1人だけです。)
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14025 長歌の英訳
雨宮 2014/04/01 12:59
とーこさん
以下が大伴家持の長歌の英訳です。出典は、Japanese Classics Translation Committee が著者となっている 1000 Poems from the Manyoshu: The Complete Nippon Gakujutsu Shinkokai Translation (Mineola, New York: Dover Publications, Inc., 2005, [1939]) です。


My wife and I are one in heart:
However long we are side by side,
She is charming all the more;
Though face to face we sit,
She, my cherished love,
Is ever fresh as a new flower,
Never annoying, nor vexing,
I obedient to our Sovereign’s word,
To rule the frontiers far-off as the skies,
Crossed the mountains and the plains,
Parting from my wife.
Since then the year has changed,
The spring flowers have fallen,
Yet never have I seen her.
So, forlorn and comfortless,
I sleep with my sleeves turned back;
And I meet her each night in my dream,
But as I cannot waking see her,
My longing grows a thousandfold.
Were I near enough, I would go
Even for a day’s visit,
Lying in each other’s arms;
But the way is all too far
And the barrier stands between.
Though that is so, yet I may hope--
Would that the month might quickly come
When the cuckoo cries!
And I might seek the Omi road,
And set sail upon the lake,
Gazing far upon the hills
Dotted with unohana bloom.
And there in Nara, at my home--
While, like the ‘night-thrush,’ she grieves,
Forlorn in her heart,
Asking the evening oracle at the gate,
And in sleep awaiting me--
I would hasten to my wife again.
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14027 ご親戚
管理人 2014/04/03 14:50
すばらしいご親戚でうらやましいです。これぞ「国際家族」ですね。
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14032 遅くなってすみません
とーこ 2014/04/10 09:10
雨宮様

家持のもとの長歌と英訳を読み比べようと、もと歌を探していましたが、なかなか見つからず、結局英訳のみで読んでいます。
こんな歌が日本にあったのか、と思うくらい、率直で美しい愛の詩ですね。
さまざまな掛詞や枕詞をどのように訳されたのだろうと、不思議なほどです。

結婚式には、どうか朗々と朗読してくださいね。
また、そのご様子などお知らせください。
楽しみにしています。
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14034 長歌の原文
雨宮 2014/04/10 17:10
とーこさん、家持の長歌は以下のリンクでご覧ください。

http://infux03.inf.edu.yamaguchi-u.ac.jp/~manyou/ver2_2/manyou_kekka.php

さて、朗々と朗読できますかしら…
結婚式は5月9日ですので、まだ1ヵ月近くあります。
毎日練習していますよ。

いいご報告ができますように。

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