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続・マカオ卒業アルバム:働き者 |
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2009年12月29日 |
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 | 橋場 恵梨香 [はしば えりか]
アメリカ生まれ、日本育ちの日系二世。小学二年生から高校卒業まで東京のアメリカン・スクールに在学。2005年にサンディエゴ州立大学アジア研究学部を卒業、そして2008年に同大学にて言語学修士号取得。現在カリフォルニア州のマリーナに住み、サリナスにある公立高校で日本語教師を務める。 |
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▲ <町の靴屋さん>
ある賑やかな商店街をたどって行くと、この靴屋さんはあります。建物の中ではなく、野菜市場と並ぶ屋台式の靴屋さんです。この数日前に、私は国境を超えた中国側で一足500円程度で靴を買い溜め。実際に履いてみると案の定あちらこちら調子が良くありません。そこで、マカオにあるこの靴屋さんに持って行って、直してもらえるか聞いてみました。聞くというより、靴の調子悪い部分を指差して、イテテーという顔をしたら、すぐに理解してくれて早速取りかかってくれました。待ち時間ほぼ10分、靴二足をその場でテキパキと直してくれました。修理代は計100円。買ってすぐに修理するハメになっても充分お買い得でした! |
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▲ <カジノ従業員&屋台経営者>
夜10時。ユニフォーム姿のカジノ従業員(おそらくディーラー)が帰宅途中、屋台で晩ご飯を購入。カジノは全て24時間営業のため、従業員は不規則な生活をせざるを得ません。マカオを支えているカジノ業界で働くホテル従業員、そしてその従業員を支えている屋台経営者・・・みんな休む間もなくがんばっています。 |
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▲ <お隣のコンビニ>
今年1月1日付けのエッセイ、「マカオ恋しいものリスト」でご紹介しましたが、わたしが住んでいたアパートの入り口すぐ隣に、家族経営のコンビニがありました。こちらもカジノ同様、24時間営業です。真夜中のカジノ帰りの連中でけっこう繁盛していたようです。お値段は割高だったのでなるべく避けたいものでしたが・・・場所が良過ぎて、切っても切れない縁でした(笑)。
切っても切れない縁の理由にはもうひとつ。写真左横にちらりと見えるたまご、コレが大好物でした。辛党であるわたしにとって、お醤油にしっかり浸かったゆで卵はたまりません!レジ横にあるものはディスプレイ用で、実はレジ裏にちゃんとお鍋に入ったままの熱々のがあるんです。殻にわざとヒビを入れてお醤油に浸からせているので、味がしっかり付いています。マカオと共に夜型であるわたしは、このゆで卵を夜中、小腹が空いたときに単品でよく食べたものでした。 |
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マカオといったらカジノ。 そう思う人がほとんどだと思います。 マカオといったら歴史。マカオといったら食べ物。他にもいろいろ言えるのですが、どうしてもカジノには負けてしまいます。やっぱり、カジノが一番存在感があり、影響力があり、ある人(特に観光客)にとっては、魅力があるのです。それを非常に残念に思う人もいます。しかしどんなに残念に思っても、やはりカジノはマカオにとって必要な収入源なのです。
マカオを支えるカジノ業界。そしてカジノ業界を支えるマカオの人々。複雑な関係ではありますが、これぞ切っても切れない縁です。
カジノ業界に依存しないよう、美術や歴史などの面でも力を入れようという動きも少しずつ出てきているようです。将来の「マカオといったら・・・」どう変わっていくでしょうか。
しかし働き者はきっと変わりません。わたしが出会った靴屋さんや大好きなコンビニの「お姉さんたち」にはこれからも、一生懸命に、元気に、仕事をし続けてほしいです。
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