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甘粛省チベット自治県の盆地の菜の花畑。 |
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| ▲ スズランに似た野生の花。この地点は海抜3200mぐらい。 |
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| ▲ 菜の花畑を縁取る野生の花。 |
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| ▲ 九寨溝の原生林（海抜3200m）で見つけた蘭の花。高さは15cmほど。 |
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写真と文；雨宮 和子
（カリフォルニア在住会員）
チベット高原の夏は春でもあります。雪が解け、霜の心配がなくなって、花が一斉に咲き始めるともう夏なんですから。標高のそれほど高くない地域の平地や緩やかな山の斜面は一面、７月なのに菜の花で埋め尽くされていました。菜種は食用油用ので、農業に定着したチベット族の数少ない換金作物の１つです。（トップの写真は甘粛省チベット自治県の盆地の菜の花畑で、海抜2820m。遠くに見える白い点々はチベット族の夏用のテント。）
菜の花畑や麦畑の畦道も、草原も、遠くからは青く見えますが、近づくと、いろいろな野生の花でいっぱいです。全く見たことのないような花はもちろんのこと、どこかで見覚えのあるような花も、またアヤメのように改良種で馴染み深い花の野生版とか、タンポポとかポピーとかワスレナグサのような世界各地にあるような野草まで、とにかく多種多様。ピクニックのときには、花をお尻でつぶさないように座るのに苦労しました。そのくらいたくさん咲いていたのです。
ツアーのリーダーはドイツ人ですが、チベットの自然環境の専門家で、野生の草花の名前はほとんど全部知っていましたから、畦道を歩きながらも、草原でピクニックをしていても、野生の花についてたっぷり教えてもらえました。（花の名前はすぐ忘れてしまいましたが。）私は世界のあちこちの自然の中をハイキングしているうちに、野生の蘭を見つけられるようになり、九寨溝の原生林の散歩道の近くで大木の下にひっそり生えている蘭の花を発見（いちばん下の写真）。それはドイツ人リーダーも見たことがない種類だとのことで、ちょっと得意になってしまいました。
チベット民族が夏は戸外で過ごしたがる気持ちがよくわかります。
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