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雨宮 和子
写真説明
１）ニューメキシコ北部の高原。乾燥しているので樹木はほとんど生えていない。 |
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▲ ２）コロラド州南西の端からニューメキシコの方を眺める。振り返ると、ここから北東部にロッキー山脈が見える。
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| ▲ ３）半ば砂漠のように乾燥していて、しかも暖かい低地では、パロベルデ（Palo Verde）の花が満開だった。 |
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| ▲ ４）メサベルデ（Mesa Verde）の居住地遺跡。 |
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南カリフォルニアからテキサス中央部へ行くには、アリゾナ州とニューメキシコ州の南部を通り抜け、テキサス州西部の真ん中をまっすぐ突き抜けます。帰りは北へ遠回りし、ニューメキシコ北部を抜け、ニューメキシコとコロラドとユタとアリゾナの４つの州が１点でかち合うフォーコーナーズ（Four Corners）まで行き、周辺を回ってきました。
南西部（Southwest）の特徴は、大変に乾燥していることと、空間がとてつもなく広がっていること。360度見回しても砂漠や平らな高原が広がっていて、しかも滅多に雨が降らないので、地平線を遮るものが全くないという風景を見ながら、ひたすら走りました。そういう風景を写真に収めたかったのですが、どうも絵になりません。やはり遠くに山でもないと、ただのっぺりしたつまらない地形にしか見えないのです。写真を撮ることのむずかしさを痛感しました。
この大自然の中にも、人間の生命力が息づいています。
１つは、何千年もの間、ここに生きてきた先住民たちの生活です。13世紀にコロラド州南西部の隅の崖のくぼみに大きな共同住宅を何軒も建て、その周辺で農耕を営んできた先住民は、50年以上も続いた旱魃でその地を去って行きましたが、その居住地の遺跡メサベルデ（Mesa Verde）に立つと、そこで生活していた人々の力が感じられるのです。そして、いまでも荒涼とした自然の中で、ナバホ（Navajo）やホピ（Hopi）などの先住民が生活を続けています。
もう１つは、大砂漠の中を貨物列車がひっきりなしに通っているのです。道路を平行して走っているところで車両の数を必死に数えたら、平均100輛編成。そのほとんどがコンテナを２台重ねたもの。つまり200台ものコンテナを西海岸からアメリカ各地へと運んで行くのです。そのコンテナはどこから来たと思います？ そう、中国です。中国製品をいっぱい載せた長い貨物列車が20-30分おきにどんどん東へ向かって進んで行く姿は、まさに驚異的でした。
（列車も私も動いていたので、これも写真に撮れなかったのが残念！）
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