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●三郎丸のこと。
え、五郎丸でしょ！？と思われたことでしょうね。
いえ、「三郎丸（さぶろうまる）」なんです。ごろうまるはいまや超有名人になってしまった「五郎丸歩」。かたやこちらは「中山三郎丸」。五郎丸は苗字ですが、三郎丸のほうは名前です。
種明かしすると、中山三郎丸は私の父方のいとこの名前なんです。いとこといっても、歳は１０いじょううえのひとで、私は会った記憶がありません。でも小さいころから、父の実家があった大分県に住む、このおかしな名前をつけられてしまったいとこの話は親から聴かされていました。
「ナカヤマ・サブロウマルくん職員室まできてください、と校内放送で呼び出されるときがいちばん恥ずかしかった」「この名前を笑われるたびに父親のことをほんとうにうらんだ」と本人がぐちるのをよくきかされた、という母の話にむかしは笑い転げていたものだですが。
でも当人にとっては深刻な問題だったようです。名前を法的に変えるのはたやすいことではないようで（当然ですね）三郎丸さんは社会に出たあとさんざん苦労して「三郎」と改名したそうです。
彼が五郎丸ブームのニュースをどんな気持ちで聴いているか知りたい気がしますが、いまや存命かどうかさえわかりません。
写真はサッカーをする小６のわが孫です。彼女のかわいい（爺ばか）しぐさをみていて、「サブロウマル」のことをふと思い出した次第です。
写真と文；中山 俊明
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