|
|
|
|
|
|
|
 |
写真と文・たけちゃん
昨年、転勤で単身赴任生活が始まったとき、これを機会に何か習得したいと思った。仕事上のスキルだけでなく、生活や趣味の幅を広げることもやりたかった。最終的に、月１回の料理教室に５月から通い始めた。 |
|
|
 |
|
| ▲ ３月はひな祭りで五目寿司を作った。錦糸玉子が難しかった |
|
 |
|
| ▲ 男性受講者は研究熱心と講師の評価は高い |
|
 |
|
| ▲ 最終回は炊き込み御飯、鯛切り身の香味蒸し、金時豆の甘煮、かき玉汁 |
|
選んだのは主要都市で実績のある料理教室。土曜午後に開く「基本料理の会」の男性クラスは１班４人組の８班編成。費用は半期（６回分）で２３５００円。私は男性クラスにこだわらなかったのだが、かみさんに「あなたはよくても、向こうさんは気を遣うわよ」と言われ、従った。
我がクラスのメンバーは５０〜６０歳代が７割近い。残り３割は３０〜４０歳代で、わずかだが７０歳代や２０歳代もいる。料理を習い始めた動機を聞くと、生活技術として習得したいという人が、趣味でという人より多い。中には奥さんが病気になり否応なく自分が台所をやらなくてはいけないという差し迫った事情の人も複数いる。
この料理教室の説明では、９１年に３５０名でスタートした男子クラスが０４年には４５００名を超えた。今年はさらに６０歳以上の男性を対象にしたクラスを始める予定という。背景には男性の意識の変化と団塊の世代が定年を迎える「０７年問題」があるようだ。１月には毎日新聞が我がクラスを取材に訪れた。
献立は和食で、一汁二菜が基本。最初に講師が勘所を説明しながら一通り作って見せる。そのあと生徒はレシピを見たり、講師に尋ねながら分担して作る。調理から、試食、後片付けまで３時間近い。
初回に「切り身魚の煮付け、茶碗蒸し、切干大根の煮物」に挑戦し、自らの手料理を試食したとき「美味い！」「いけるやないか！」と言う声が期せずして沸いた。手順を守りきちんと計量したら自分でもおいしい食事が作れると実感した人はその後も通い続けている。講師に「男性クラスは理屈っぽいですね」と笑われながらも、熱心に質問し、吸収している。
では１年間通った成果はどうだろうか？私は親子丼なら１５分で作れるようになった。だしを取るのが億劫でなくなった。鰯の手開きやサバの２枚おろしもできるようになった。後片づけが苦でなくなった。量の感覚が身に着いてきた。一方でかみさんの苦労も少しずつ分かってきた。
４月１６日、最終回は「炊き込みごはん、白身魚の香味蒸し、金時豆の甘煮、かき玉汁」をこしらえ、めでたく皆勤で修了書をいただいた。５月からはステップアップして「お惣菜の会」に１年間通うつもりだ。あなたもぜひ厨房に入りませんか？
|
|
|
|
