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報告：M.Yoshida
ウィーンの中心には、ホーフブルグ（王宮）がある。
マリア・テレジアやその息子の皇帝フランツ・ヨーゼフ�祇ぁ▲轡轡�という愛称で呼ばれた美貌の皇妃エリザベートなどが暮らした場所である。
その王宮の中に“蝶の家”と呼ばれる熱帯蝶類博物館がある。 |
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▲ この温室の隣には同じつくりのカフェがあるが、人びとは短い春夏の太陽をむさぼるように屋外の椅子でくつろいでいた。
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| ▲ オペラ座の近くには、ウィーンフィルの本拠地“楽友協会”がある（左）。現在、小沢征爾さんが常任指揮者を務める。正面のブルーの屋根の建物は、カールス教会。コンサートの始まる夜８時になっても、周囲はまだこんなに明るい。 |
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▲ 高い天井をもつ総ガラス張りの温室には小さな滝や池があり、熱帯の植物に蝶たちが戯れていた。
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ウィーンと蝶や熱帯植物とはちょっと意外な組み合わせだが、このホーフブルグだけでなく、市の中心から地下鉄で２０分ぐらいのところにある、皇帝一家の夏の離宮シェーンブルンの庭園にも大規模な温室があり、世界中から集められた熱帯の植物であふれている。
絵画や音楽だけでなく、植物や蝶までもが皇帝一家の興味や収集の対象だったらしい。そして、美術館や博物館、オペラ座だけでなく、この街の主たる歴史的建造物のほとんどが王家由来のものである。
チューリッヒ経由でウィーンに到着したのは５月１７日の夕方。この日のウィーンはかなりの雨だった。
タクシーの窓から見える空港からは、どこかスラブの農村地帯を思わせる緑が広がっていたが、市内に入るとどっしりとした石の建造物がそびえ、合間あいまにマロニエやニセアカシアなどの花々が石畳とともに雨にぬれていた。
王宮そしてウィーンの代名詞的存在であるシュテファン寺院などをぐるりと囲んでトラム（路面電車）が、その少し外側をＵ（ユー）と呼ばれる地下鉄が走っている。トラムで街を一周してもわずか３０分。外側には市庁舎や美術館を含む市街地が広がっている。
ウィーンの街は住むには適度な大きさといおうか。これぐらいの規模の街で暮らせたら楽しいだろう。食べ物はどのカフェに入っても美味しかった。
ここではサマータイムを取り入れているため日本との時差は７時間。夜９時まで充分に明るいので、夕食の時間まで歩いてばかりの９日間の旅だった。
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